ロンドン大学通信課程学生のブログ

2022/8 BSc in Mathematics and Economics 修了。2023/10〜 データサイエンス修士課程

各科目のSubject guideと指定参考書

ロンドン大学通信では、大学がSubject guide(以下SG)という教材を提供する。各科目ごとに用意され、期末試験に出題される内容、練習問題、読むべき(買うべき)参考書、勉強の心得などが書いてある。
経済学の場合は、LSE(London School of Economics and Political Science)が学科を担っているので、SGはLSEが作成する。

SGの表紙。

イメージ 1




学生用ポータルサイトからPDFをダウンロードできる。製本は8月に大学から送ってきた。

今年は下記の科目を履修している。

【1年目: すべて必修】
1: 線形代数
2: 解析学
3: 経済学入門
4: 統計学

勉強には、SGの他に講義ビデオ(学生用ポータルサイトからダウンロードする)、指定参考書を使用するが、以下ではSGと指定参考書の関係について示す。

線形代数
SGには、SGは教科書ではなく、ただのガイドだとある。だから指定された必須参考書を読めと。
実際は、SGとその参考書の著者(教授)が同じであり、試験の範囲分だけSGに転記されているようだ。SGから参考書への参照は練習問題と定理の証明だけである。参考書への参照のさせ方が丁寧だ。具体的に問9.2と9.8をやれというふうに。
加えてこのSG=参考書は、度肝をぬかすぐらいわかりやすい。素晴らしい教授だ。
ただし、一部内容については、また別の参考書を参照させている。

解析学
SGの定義は線形代数と同じで、ただのガイド。
実際はSGだけで十分。わかりやすい。指定参考書は3Dイメージが多いのが良い点だが、9割終えた今の時点では、絶対に必要というものではないと考えている。
SGでは、SG独自の練習問題のほかに参考書の該当章の練習問題もやれと言っているが、やってない。線形代数みたいに、問題番号を指定してあったらやる気になるが。

■経済学入門
SGは教科書と定義されている。
SGの評判がすこぶる悪いという理由で一応、参考書を指定したようだが、本当に参考程度の存在で、たまに目を通すこともあるが基本使ってない。市販されている入門書では、本科目の内容をカバーできない(とSGに書いてある)。数学を使用したもっと厳密なモデル化が目的だからだ。

統計学
SGの明確な定義はないが、必須参考書が指定してある。理解度を深めるため、また、ふんだんな練習問題のために参考書は必要とのこと。
SGの記載内容は難しく感じる箇所が結構あり、どうしてもわからない説明は、参考書を見る。参考書で解決できる場合もできない場合もある。
著者(博士)がSG内で「読んでわからなくても、とりあえず気にしないこと。読む時間に余り時間をかけず、練習問題にたっぷり時間を使うこと」と言っているように、大概のことはSGの詳細解答付きの章末問題をやれば理解できるようになっている。このSGの設計は素晴らしい。
参考書は、ビジネスでの応用例がたくさん載っているのがよい。
内容により、後から考えると参考書をまず読んだ方が楽だったと思う場合もあるが、基本的にはSGを読んでSG内の練習問題をやれば大体理解できると思っている。

結論として、本年度の上記履修4科目については、SG=教科書として使っている。参考書はあまり使ってない。読んだ方が絶対良いが、時間との兼ね合いも考える必要がある。
参考書の練習問題をやってないと上記で書いたが、期末試験前には大量の過去問をしこたまやるつもりだから別にいい。