大学通信と俺
そもそも通学は自分に向いていない。
気持ちが浮かれて勉強が疎かになりがちだからだ。
通信は自分向きだと思う。
今はもう昔の(卒業した日本の)大学の2、3年生の頃の生活は、ざっと以下のようなザマだった。
- 昼起きる。またも1時間目に出られなかった。落ち込みながら原チャリで大学へ。軽音の部室前に行くとみんながタバコをふかしながら壁に不可解な落書きをして楽しそうにダラダラしている。同類の彼らを見て気持ちが立ち直る。
- 講義に一つ二つ出るともう夕方。ボウリング場に出勤して深夜までバイト。
- 夜中の街を原チャで流す。軽音のバンドの練習でスタジオへ。
- 松屋で牛丼
- 明け方アパートに帰る。せめて2時間目は必ず出ると決心して寝る。
- 昼起きる。またもや午前中の講義に出られなかった。落ち込みながら原チャリで大学へ。部室に行くとみんながタバコをふかしながらヘンテコな打楽器とギターで前衛的な雑音を発して楽しそうにダラダラしている。時はオルタナティブの頃。同類の彼らを見てなんだか気持ちが立ち直る。
- 講義に一つ二つ出るともう夕方。部室前で暇を持て余していた連中と共にコンビニで麒麟淡麗とツマミを買って後輩の家に行く。
- 先輩後輩問わず部活関係者にいたずら電話するなどして遊びながら明け方まで飲んでいつのまにか雑魚寝。
- 1に戻る。
楽しかった学生時代。
だが勉強については、卒研で優を取ったし周りの連中よりは頑張っていたという自負がありつつも、もっと努力すべきだったと後悔している。
ちょっと前に学生時代の後輩と飲んだ。
彼は大学時代の夢を時折見ると言っていた。夢の中でダブる(留年する)のだと。
自分なりの解釈を彼に伝えた:
「明け方酔い潰れて午前中の講義に出られなかった怠惰な日々の積み重ねが揺るぎない自己嫌悪となって永久に夢の中で襲いかかり続けるのだろう。」
彼が毎度のように酔い潰れていたことについて、よく一緒に飲んでいた自分にも責任があることはいちいち触れなかったが。彼は酒に弱く、こっちは強かった。
彼は実際に1年ダブったから、彼の夢は夢であって夢ではないのだが、ダブらなかった自分も実は同様の夢を卒業後に何度も見た。
そんな自分も今や毎月無遅刻無欠勤・皆勤賞のサラリーマン。通学より通勤の方が得意だ。
そして、いつしか同様の夢を見ることが無くなった。いつ頃から見なくなったのかまるで記憶が無いが、少なくとも4年以上にはなる。
きっと、ロンドン大学通信の勉強を頑張っているからだろう。