ロンドン大学通信課程学生のブログ

2022/8 BSc in Mathematics and Economics 修了。2023/10〜 データサイエンス修士課程

再始動

マスターは、やはりロンドン大学通信にした。データサイエンス。 他大学でも同様のコースを立ち上げて学生を募集していたが、科目と学費を比較した上で、馴染みのあるロンドン大学以外をあえて選択する理由は特に無かった。

学科の担当カレッジはGoldsmiths。デザインや社会学などで世界的に評価の高い大学だそうだ。OBにはThe Velvet Underground でファーストのバナナから名作セカンドアルバムWhite Light/White Heatまで関わった元メンバーがいるそうだから大変立派だ。

この1年間、悩んだ。学校に所属しなくてもCourseraなどを利用して自分で勉強を進められるのではないか、そもそもデータサイエンスと名の付く学科に所属するのはいかがなものか、しかも、円安もあり日本の院の通学より学費が高いんだけど....等々。 しかし結論としては、高い学費を払うことで自分にプレッシャーをかけた上で、学位までの道標に従うのが安心だと考えた。自分の現在地を少しでもイメージできないと不安で。

8年前は応募からオファーまで半日ぐらいだったか。 今回も滞りなく進んだが、オファーメールが届いたのが1週間後だった。 また、ロンドン大学出身者は学費が10%OFFとなるのだが、応募の際に必要なディスカウント情報(コード)を得るまでに更に3週間を要した。 志望動機文は、今回は一応添削してもらった。昔AUSで世話になったホームステイ先の父さんに。赤字の添削を見ると、どうも当方の英文は不自然にカッコつけすぎだったようだ。

学費、高いな。しかも日本の消費税がきっちり適用されやがる。今、為替は180円台/GBP。8年前もおなじくらいだったような。当時はちょっと後にBrexitでポンド安となったが。支払いは履修科目数ごとだから、この先ちっとポンド安になってってくれるとよい。勤務先的には円安の方が良いんだけども。

8年前にオファーをもらった時は、不安がありつつもヤル気がみなぎっていた。今回は、8年分老いた今、また時間に追われる日々が続いたら、今度は耐えきれないのではないかという不安で一杯だ。今回の担当カレッジはLSEではないから学部の時よりは余裕かなと思ってみたりするが、いや、なめたらあかん。

 

やっと

届いた、学位記。

8月の修了から5ヵ月待った。発送から到着まではたったの4日だったが。

学科名にMathematics....幼き日の憧憬を詰め込んだコペル21、そのふろく(長さを測るやつ)と共に撮影。

Amazonで額縁を買った。

職場にて上役と一部の同僚に学位記を披露。働きながら7年かけて到達した旨を得々と説明して回り、嬉しい評価を頂いた。

G.オーウェル1984はコペル21で初めて知ったんだな。

マシュマロのおいしい算数とかオッサンとかヨッコとか、なつかしい。

 

これからのこと

データサイエンス学科への再入学を検討していた。学位はBScではなく、学部と異なる専攻で院への進学を希望する学士向けの短期学位で、Graduate diploma というのだそうだ。下記の必修2、選択2のUndergraduate 向け計4科目で考えていた。(1、2は必修、ほかは選択; ハーフコースは2つで1科目)

  1. Machine learning
  2. Information systems management
  3. Advanced statistics: distribution theory(ハーフコース)
  4. Advanced statistics: statistical inference(ハーフコース)
  5. Programming for data science

1は修了学科ですでに科目合格しているが、上記学科では必修の扱いとなっているから、再度履修する必要がある。2は名前通りマネジメントの内容。3と4は新設のファイナンス科目を履修した引き換えに修了学科で履修できなくなった統計学の上級科目だ。5は新設科目で、R • PythonによるビジュアライゼーションとかSQLとか。

この中で一番重要なのは3と4なのだが、大学のポータルサイトから教材をダウンロードして6月から学習を始め、3は一通り終了、4も3/4以上終わっている。4はかなり難易度が高いがスピード感を持って進められている。1はすでに科目合格済み、2は興味なし、5は、この科目を目当てにわざわざ学校に所属して学ぶ価値があるようには思えない。

したがって、再入学はしないこととした

代わりに、来年以降の進学を考え始めている。今回取得した学位は使えそうだ。データサイエンス関係で、これまで通り通学不要なマスターコースを探す。もちろん選択肢は少ないだろうが、おそらくイギリスの大学の中から選ぶことになる。ロンドン大学通信も選択肢の一つだ。それから、もし入学に際して英語テストの受験(IELTSなど)が要求される場合、その大学は選択肢から除外すると思う。英語に限らず、入学目的で勉強する気にはなれない。7年前も、入学要件を満たしていたからロンドン大学に入学したのであって、入学のための勉強をしたわけではない。これらの条件を考慮すると、結局は再びロンドン大学通信で落ち着くことになるだろう。入学できれば、だが。

とりあえずこれから1年間は学校に所属しないことにした。以下のように時間を使いたい:

  • 読みかけの物理学、ファイナンス関連書を読む
  • Coursera にてPython関連の勉強
  • 統計検定の1級または準1級受験(の準備)

1年あれば余裕なスケジュールだ。久しぶりにゆっくりしたい。統計検定は9月中に4の学習が終わってから準備に入る。準1級であればコンピューターベースで都合の良いタイミングで試験を受けられるようなので、多分準1級を受ける。どちらを受けるにせよ、これで最後だ。これ以上同種の資格試験をさらに受けるつもりはない。

ついでに、この数年、運動がろくにできなくなるほど勉強の進捗で精神的に追い込まれてきたから、お腹がいっぱいだ。ジョギング、ならびに10年物の愛車のブロンプトンを出動させて体を軽くしようか。

 

とりあえず 2022-2023 session 開始

最後の2科目の試験結果を待ってる状態だ。発表日はまだ公表されてない。合格していればBSc学位に到達する。だが勉強は終わらない。データサイエンス学科への再入学を検討中だ。学位はBScではなく、学部と異なる専攻で院への進学を希望する学士向けの短期学位で、Graduate diploma というのだそうだ。必修2、選択2のUndergraduate 向け計4科目で構成される。

再入学前であっても、教材は大学に所属している現時点で学生用ポータルサイトから入手できる。教材が手元にありさえすれば学校に所属しなくても効率よく一人で進めていけると思われる反面、これまで学習の理解度を高めるためには期末試験前の苦痛を伴う復習が必要だったことを思い出し、現時点では再入学を前向きに考えている。

すでに再入学を想定して勉強を始めている。

入学から現在までの進捗と予定を下記に示す。

【合格済み: 10と12は選択、他は必修】

1: Algebra
2: Calculus
3: Statistics 1(ハーフコース)
4: Statistics 2(ハーフコース)
5: Introduction to economics
6: Abstract mathematics
7: Microeconomics
8: Further linear algebra(ハーフコース)
9: Further calculus(ハーフコース)
10: Asset pricing and financial markets
11: Macroeconomics

12: Elements of econometrics


【結果待ち:すべて選択】

13: Machine learning

14: Economic history since 1900

 

【再入学する場合の今季履修予定科目:13は必修、15は選択】

13: Machine learning

15: Advanced statistics: distribution theory(ハーフコース)

 

【2年目以降の履修予定科目:18は必修、他は選択】

16: Advanced statistics: statistical inference(ハーフコース)

17: Programming for data science

18: Information systems management

 

13を2つ書いたが、誤記ではない。再入学検討学科では必修の扱いとなっているから、再度履修する必要があるのだ。Graduate diploma という学位には科目免除は無いそうだ。とはいえ、同じロンドン大学の別の学科で科目合格していれば大目に見てくれるかもしれないと思って去年の11月に当局に問い合わせてみたが、駄目との返信が来た。「最短1年で学位が取れるからね」とのコメント付きで。最長で5年。13は内容を覚えているうちに片付けるつもりだ。プログラミング課題は、もしお題が来年も同じだったら、3月に提出した内容と違うアプローチでやり直さなければならない。再度履修しなければならない前提で、再度復習する価値はある科目だと思っている。

履修したかったのは15〜17だ。15と16は7年前の入学当初から履修する予定でいたが、新設科目の10に目移りし、結局履修できなかった。17は新設科目で、R • PythonによるビジュアライゼーションとかSQLとか。Rは13でも勉強したが、この科目で改めて全体像を見ることになるのだろう。すでに15と17の教材を読み始めている。

そして18。名前通りマネジメントの内容。再入学したらそのうちやる気になるのでしょう。

 

2021-2022 session 終了

7年目は下記の最後の2科目の期末試験を受験した。


【2021-2022 session: 全て選択科目】

  1. Machine learning 
  2. Economic history since 1900

どちらも合格点には到達してると思われる。従って、学位に到達すると思われる。試験結果の発表は、いつも通りであれば8月。

今回の2科目の結果に関わらず、総合成績はすでにLower Second Classで確定している(はず)。だが、この7年の学習の集大成として、せめて最後の2科目で一矢報いたかった。

学習内容は集大成にふさわしい2科目だったが、両科目とも最後まで自信が無いままだった。これ以上学位取得を先延ばしにしたくなかったこともあり、特に4月以降、精神的プレッシャーは例年より重かった。

1は3年間勉強した。期末試験の予想点数は50〜75点の間。部分点頼りのため、70点を越えているという確信はない。確率密度関数同士の掛け算が中途半端に終わったのが悔やまれる。ただ、過去問で対策しても自信が無かったわりには怯まずに対応できた。この科目の最終成績は、期末試験と3月中に提出したプログラミング課題の総合評価で決まる。配点比率は、試験7 課題3。

2は1年間勉強した。数式を使わない文章だけの論述試験はこの科目だけだったので点数は予想しづらい。ただ、要点を掴んで回答できたとは思う。だから赤点は想像できない。この科目については、試験を想定した論述の練習は全くしなかった。過去問は、問題と解答のポイント説明に目を通しただけで、あとは1900年以降の流れを経済理論および例としての歴史的事実を取り込んで年代別・イベント別にまとめた資料を作成し、試験前まで繰り返し読んだ。資料はWord で作成してPDFに変換し、iPad上で読んでいたが、資料上にメモ書きを入れて補足したくなったので4月にApple Pencil を買った。おかげで勉強が捗った。ただ、他の科目とは試験準備の仕方が全く異なっていたのでとても不安だった。

試験が終わり、寝つきが良くなり、開放感あり、全て終わったことへの寂しさも少しあり、そして、勉強はまだ終わっていないという気持ちが強い。良い成績を取れなかった分は仕事への応用で挽回するとしても、履修したくて出来なかった科目は心残りだ。新設のファイナンス科目を履修した代わりに統計学の上級科目が履修できなかった。新設のプログラミング科目も履修したかった。1つの学位のカリキュラムだけでは足りないのだ。動くのは試験結果を待ってからだが、再入学を考えている。

学校はこの先学校に頼らなくても生きていけるために所属しているのだから学校に頼らないのが理想だが、仕事をしながら勉強を進めるには多少でも自分を追い込む必要がある。学校に金を払い込んでおけば、仕事で疲労している時でも期末試験を目指して勉強を進める気になる。実際そうだったからね、この7年間。

 

 

勉強の進捗20220327

今期は下記の最後の2科目を履修している。


【2021-2022 session: 全て選択科目】

  1. Machine learning 
  2. Economic history since 1900


1は3年前から勉強を続けている。4/1提出期限のRの課題は先週始めにポータルサイトにアップロードして提出した。今月初旬には出来上がっていた。その後期限ギリギリまでブラッシュアップしていく予定でいたが、結局レポート上の表現以外は何も変えずに提出した。一度終わったら最後、意識を課題に止めておくことはできなかった。すでにサンプル試験問題も終えており、これから過去問に進む。期末試験までには準備が仕上がるだろう。

2は今季から進めており、一通り終わっている。すぐに期末試験の過去問に取り掛かるつもりでいたが、思い留まり、今はまだ復習している。というか復習すべきだろ。今月一杯復習して4月から過去問に取り掛かる。期末試験では六つの設問から三つ選択して論述する。一つ当たりMAX1000語だそうだ。まずは経済学のコンセプトを設置し、その周りに歴史的事実を飾り付けて論述を完成させる。論述は源泉から湧き出る泉のように頭から溢れ出てこなければならない。そのための復習だ。

職場では市場予測を始めている。土台は完成した。経済指標と我が社製品の出荷履歴の時系列データを利用したMCMC法によるベイズ予測だ。ロンドン大学でこれまでに学んだ経済学、統計学計量経済学および機械学習の基礎知識を投入し、シミュレーションは特定の「分布」に収束した。まだまだ改善の余地はあるものの、これは一種の卒業研究だ。

学位を目の前にして、すでにとても充実している。

試験は5月。

 

勉強の進捗20220130

今期は下記の最後の2科目を履修している。


【2021-2022 session: 全て選択科目】

  1. Machine learning 
  2. Economic history since 1900


1は2年前から勉強を続けている。すでに一通り終えており、4/1提出期限のRの課題に取り組んでいる。なんだかパッとしないデータを与えられて、とりあえずスクリプトを当てはめ、基底を変換して描画した結果を見る。ものすごい量のデータポイントが群をなして、グラフ上に真っ暗な塊になって現れた。複数の手法を試したがどうにもビジュアル的にガチャついている。そんなグラフ達をぼんやり眺めながら途方にくれて何日かボーっとしていたが、そのうちに取っ掛かりを見つけ、最初に作成したグラフが暗示するデータの傾向に解釈を与えることができた。自信は無いが。

課題は2/M頃までに一通り終わらせて、その後は提出期限ギリギリまでブラッシュアップしていこう。ブラッシュアップと同時に期末試験の準備も始める。

2は今季から進めており、2/M頃には一通り終わる。最終章はリーマンショック。指定参考書の一つであるFreefall: free markets and the sinking of the global economy は読みやすく面白い。適所適量の融資という本分を忘れ、手数料目当てにマイホームを夢見る国民を食い物にした挙げ句、世界金融危機を引き起こした金融屋さん達に対する厳しい批判が読書欲をそそる。一通り読み終えた後は、過去問を通して期末試験対策用の約100年に及ぶ歴史のまとめ資料をできる限り自分なりの表現で作ってみるつもりだ。期末試験はエッセイ形式にこだわらず、自分の様式で答案を彩ってみせる。

期末試験は今年も予想どおり在宅仕様。