ロンドン大学通信課程学生のブログ

2022/8 BSc in Mathematics and Economics 修了。2023/10〜 データサイエンス修士課程

勉強の進捗20200322

今期は下記の科目を履修している。

【2019-2020 session】

  1. Macroeconomics(必修)
  2. Machine learning (選択)


1は昨年から勉強を続けており、今は巻末のサンプル試験を少しずつ解いている。

ほんとに少しずつだ。使う理論が何を前提としているのか、頭が追い付かない。

例えば貯蓄のパラドクス。つまり、消費の増加による投資の減少を短期では考えない。だからISカーブは右にシフトする。右にシフトするのであればあとはモデルに従えばいいのだが、そもそも投資の減少を考慮するから躊躇して先に進めない。そして再度参考書を読み直してやっと理解する。そんなことの繰り返し。

ちなみに、コロナ対策で取沙汰されている財政出動はISカーブの右シフトを意味する。

試験は今のところ例年通り5月の予定だが、コロナの影響で変更になるかもしれない。

 

2は今季の期末試験をあきらめた。まだ4章のベイズ統計をやっている。何ヶ月4章を勉強しているのか忘れた。少なくとも昨年からだ。

今季のこりも来期も週2日しか勉強しないつもりだから、来期も間に合わないかもしれない。つまり3年かかるかも。それでもいいや。

基本的なベイズ推定の計算のテクニックを身に着けつつある。今は淡々と計算問題を解いている。

 

どちらの科目も難しく、入学以降で今が最も進捗が悪い。

2は1よりも科目の難易度レベル設定が高い。色々な確率分布の密度関数の掛け算だから数式の見た目は厄介だ。ただ、見方を変えれば数学で片が付くとも言える。

上に挙げた理由で、1の方が難しい。

試験までに今より一段上目線でマクロ経済学を扱えるようになる必要がある。憂鬱だ。

 

 

生まれて初めて文春を買った。

赤木氏の自死後の役人達の反応と、以前勤めていた三下編集会社の無機質で閉塞的な職場の空気を若干リンクさせながら記事を読んだ。

驚きはない。驚くほど若くはないと言わせて頂く。

ただ、冷めた頭の奥底に、憎悪にも似た怒りを覚える。

ターニングポイントとなる首相答弁、改竄、失われた命、改竄したご褒美の大出世。

もはや犯罪集団と呼んでよい。

 

 

 

 

大学通信と俺

そもそも通学は自分に向いていない。
気持ちが浮かれて勉強が疎かになりがちだからだ。
通信は自分向きだと思う。

今はもう昔の(卒業した日本の)大学の2、3年生の頃の生活は、ざっと以下のようなザマだった。

  1. 昼起きる。またも1時間目に出られなかった。落ち込みながら原チャリで大学へ。軽音の部室前に行くとみんながタバコをふかしながら壁に不可解な落書きをして楽しそうにダラダラしている。同類の彼らを見て気持ちが立ち直る。
  2. 講義に一つ二つ出るともう夕方。ボウリング場に出勤して深夜までバイト。 
  3. 夜中の街を原チャで流す。軽音のバンドの練習でスタジオへ。
  4. 松屋で牛丼
  5. 明け方アパートに帰る。せめて2時間目は必ず出ると決心して寝る。
  6. 昼起きる。またもや午前中の講義に出られなかった。落ち込みながら原チャリで大学へ。部室に行くとみんながタバコをふかしながらヘンテコな打楽器とギターで前衛的な雑音を発して楽しそうにダラダラしている。時はオルタナティブの頃。同類の彼らを見てなんだか気持ちが立ち直る。
  7. 講義に一つ二つ出るともう夕方。部室前で暇を持て余していた連中と共にコンビニで麒麟淡麗とツマミを買って後輩の家に行く。
  8. 先輩後輩問わず部活関係者にいたずら電話するなどして遊びながら明け方まで飲んでいつのまにか雑魚寝。
  9. 1に戻る。

楽しかった学生時代。
だが勉強については、卒研で優を取ったし周りの連中よりは頑張っていたという自負がありつつも、もっと努力すべきだったと後悔している。

ちょっと前に学生時代の後輩と飲んだ。
彼は大学時代の夢を時折見ると言っていた。夢の中でダブる(留年する)のだと。
自分なりの解釈を彼に伝えた:
「明け方酔い潰れて午前中の講義に出られなかった怠惰な日々の積み重ねが揺るぎない自己嫌悪となって永久に夢の中で襲いかかり続けるのだろう。」

彼が毎度のように酔い潰れていたことについて、よく一緒に飲んでいた自分にも責任があることはいちいち触れなかったが。彼は酒に弱く、こっちは強かった。


彼は実際に1年ダブったから、彼の夢は夢であって夢ではないのだが、ダブらなかった自分も実は同様の夢を卒業後に何度も見た。

そんな自分も今や毎月無遅刻無欠勤・皆勤賞のサラリーマン。通学より通勤の方が得意だ。
そして、いつしか同様の夢を見ることが無くなった。いつ頃から見なくなったのかまるで記憶が無いが、少なくとも4年以上にはなる。

きっと、ロンドン大学通信の勉強を頑張っているからだろう。

 

2019年終わり

マクロ経済学の勉強はあと2章を残すのみ。

昨年から少しづつ進め、やっと終わりが見えてきた。
最後の2章は金融と財政の政策についてなので、これまでの総まとめとなる。

今は先に進むのを中断し、AD-ASモデルのあたりから復習をしている。復習しないまま先に進むと非効率になると考えたからだ。
試験はいつもどおり5月。間に合う。
 
ロンドン大学に入学する前に買った「西部邁の経済思想入門」を読んでいる。

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経済学の入門書と勘違いしてこの本を買った当時は1/3くらい読んだあたりであまりに難しいので嫌になってやめてしまった。
ミクロとマクロの大半の勉強を終えた今はスラスラ読める。
半分読み終わった。
学習範囲外で(あると思われ)わからない箇所もあるが、可能なかぎり時代の思想をかみ砕きながら要点をうまくまとめてあるおかげで、経済学の基礎を一通り勉強してあれば滞りなく読み進められる。
経済思想という重い内容を簡潔な文章に仕上げるあたりはさすがだ。これほどのインテリは稀有ではなかったか。
 
クラシカル、ケインジアンおよびネオクラシカルそれぞれの学派による解釈を数式とグラフで学習してきたのだが、知識・技術ばかりに目が行って、それぞれの時代的背景、または時代の思想が意識の中で置いてけぼりにされてきた。
経済学に限ったことではないが、どんなに肩書きが立派でも、背景の歴史とその思想を見ない奴にはろくなのがいない。
だから、学習の補完として4年間放置してあったこの本を手に取った。

せっかく買っておいて長年読まずに置いといた本を読むと心が軽くなる。
 
機械学習は今季に間に合わせるのを諦めた。(だからマクロ経済学は今季間に合う。)2年がかりで仕上げる。
事前予測をベータ分布で取り、経験を二項分布で取り、事前予測と結果を基にした確率をベータ分布で取る。
統計学の学習の初期の段階で学んだベイズの定理の奥深さに今更ながら驚いている。
昨季まで勉強していたFurther calculus のおかげで、ベータ関数が来ようがガンマ関数が来ようが動じることはない。
 
来年はマクロ経済学を仕上げ、機械学習計量経済学の勉強を進める。
 
職場では良い調子だ。
今年はRPAで年間300時間以上の工数削減に成功した。
来年は、今年中に仕掛けたプロジェクト達が大きく動くだろう。
そこに、ロンドン大学で学んだことをうまく乗っけていきたい。
 
偏狭な世の中の空気にも良い変化が訪れてきているように感じるこの年末。
来年はどうもいい年になりそうだ。 

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本ブログをちょくちょく見ていただいている皆様、訪問頂きありがとうございます。

来年もどうぞよろしくお願いします。

それではよいお年を。

 

勉強の進捗20190915

今期は下記の科目を履修する。

【2019-2020 session】

  1. Macroeconomics
  2. Machine learning 

※1は必修、2は選択。

 
1は昨年から勉強を続けており、もうじき2/3完了。今はAS-ADモデルwith 為替あたり。

2は2章の回帰分析を進めている。 2章では、最小二乗法と最尤法が同一のパラメータ値を導く旨の説明が行列表示で行われる。昨年Further linear algebra (以下、FLA)を履修していた自分にとっては行列の正射影による帰依なので馴染みがあるのだが、2の履修要件としてFLAの科目合格は入っていない。FLAレベルの代数に関わっていなければ、初っ端から立ちくらみレベルだった。去年から始まったばかりでこれから各処に追記説明が加えられて完成に近づいていくであろう、成長過程にあるこの新しい科目を今履修することに対し、一抹の不安がある。

 

ちなみに前回話した来年の予定だが、履修を検討していた統計学の上級科目および数学系ビジネス科目はルール上履修できないようだ。どちらの科目であろうが、取るなら昨年取ったファイナンス科目の代わりに取らなければならなかったようで。

来年は計量経済学と、経済の歴史since1900 or 貨幣経済学を履修予定。

 

これまでの進捗とこれからの予定 2019

 入学から現在までの進捗と今後の予定を下記に示す。


【合格済み】

  1. Algebra
  2. Calculus
  3. Statistics 1(ハーフコース)
  4. Statistics 2(ハーフコース)
  5. Introduction to economics
  6. Abstract mathematics
  7. Microeconomics
  8. Further linear algebra(ハーフコース)
  9. Further calculus(ハーフコース)
  10. Asset pricing and financial markets

【今後の履修予定科目】

11. Macroeconomics
12. Machine learning
13. Elements of econometrics

and
14. Advanced statistics: distribution theory(ハーフコース)

15. Advanced statistics: statistical inference(ハーフコース)

or

16. Business analytics, applied modelling and prediction

 

*1~9および11は必修。他は選択。

今季は11と12を履修予定で、すでに勉強中。

13は必修ではないが、経済学を専攻する以上は必ず履修しようと決めていた科目だ。

 

あと残り1科目は、14と15のハーフコース1セットにするか16にするか迷っている。

14と15は、一時期履修対象から外した統計学の上級科目である。統計学と名の付く科目はすべて取って初志貫徹したいという気持ちがよみがえってきた。

16はmanager さんのquantitativeなdecision-making 的な、去年から始まった科目である。まあ、こういう科目もよいかと。

 

現在12は重回帰分析を勉強中。少しずつ、4の知識に実態が宿り始める。

統計学は基礎レベルでも理解するのに時間がかかることを実感している今日この頃だ。

 

13と14と15はもろに統計学だし、16を選ぶにしても統計が入ってくる。

選択科目にかかわらず、さらに統計学になじんだ上で学位を取る。

 

今季を含めてあと2期で学位到達の予定だが、この先の進捗の不安要素は11と13だ。ボリュームが大きく、かつ現在11の難易度で苦労している。さすがに世界トップレベルだ。

ただ、Open economyあたりから少し勉強が楽になってきたから、今年もう1科目履修することも考え始めた。理想として、来年は13のみに専念したい。

あくまで理想だが。

 

今月には継続料を払って履修科目を決定する。


試験前の追い込みについて


毎年5月の期末試験の追い込みのためにコンを詰めるのは3月までとしたい。
3月までに復習が十分にできているという意味だ。

4月以降は暖かくなって頭がのどかになるから、ペースダウンできる状況でありたい。また、試験直前なので長時間の勉強による疲労の蓄積を避けたいというのもある。試験本番でクリエイティブに難問を解いていくためには疲労を残したくないのだ。
4月は無理せずにところどころ残った穴をゆっくり埋めていくようにしよう。

そしてGWで試験時間を意識しながら最終調整して準備完了。

ま、理想としてそうありたい。



2019-2020 session 開始


新学期が始まるのは正式には秋なのだろうが、こちとらサラリーのためにあくせく働く勤労学生である。時間がない。待っている余裕はない。
もう5年目の勉強を始めている。
5年目......。

入学から現在までの進捗と予定を下記に示す。


【合格済み: 全て必修】
1: Algebra
2: Calculus
3: Statistics 1(ハーフコース)
4: Statistics 2(ハーフコース)
5: Introduction to economics
6: Abstract mathematics
7: Microeconomics

【結果待ち:10は選択、他は必修】
8: Further linear algebra(ハーフコース)
9: Further calculus(ハーフコース)
10: Asset pricing and financial markets

【今季履修予定科目】
11: Macroeconomics
12: Machine learning

11は必修。12は選択。

11も12も内容はタイトルどおり。
マクロ経済と機械学習。楽しい組合せ。

11は最後の必修科目である。昨年から学習を進めている。ボリュームたっぷりで、まだ1/3しか終わっていない。

12はまず4の復習から入っている。
この科目はRプログラミングの課題提出があるから、期末試験までの時間の使い方がいつもと異なることになる。

そして、もし10が赤点なら履修予定リストに加わる。
そうなると気楽ではない。再履修そのものが気楽ではないのだが、気楽ではない一番の理由は他にある:
再来年に学位到達を予定している。来年は計量経済学を履修予定なのだが、これまたボリュームが随分ある。再来年に学位に到達するためには、今年中に計量経済学の学習を始めたい。
だから、再履修で10に今年度の時間を使うことになると困る。

再来年までに学位に到達しなければいけない理由はない。だが、最近職場での立場が変わった。現状から先を想像すると、さらなる仕事との両立の延長はちとしんどい。
だから10は点数が低くても合格しているほうがよいのだ。

この10は、5月に実施された試験の問題レベルが大学から支給された教材と大きく乖離していたことで、多数の学生から不満が噴出している。
10は、別の古いファイナンス科目から派生した新しい科目である。
ある学生は、その派生元の科目の問題まで解いて試験に備えていたにも関わらず、今回の試験問題には十分に対応しきれなかったとポータルサイト上でコメントしている。
自分はさすがにそこまでの準備はしなかった。だから自分以上に悔しい思いをしただろう。

揉めている理由はそれだけではない。
章末問題の解答のリリースが遅かったり、数式シートが試験時に提供されるとアナウンスしていたのに実際は提供されていなかったりで、この科目に関しては大学側の不手際が目立った。
さらに、試験後の多数の学生からの抗議に対し、LSE関係者が試験作成スタッフを擁護し、何も対策を講じない旨のコメントを発表して火に油を注いだ。

ポータルサイトのフォーラムで学生達の抗議の投稿を読んだ後、自分も当局に対し複数回問い合わせのメールを送った。不当な扱いを受けて、どうやったら正当な評価が実現できるのかと。
自分は、沈黙しない世界中の学友に追従して抗議しただけなのだが、どんな形であれ黙っているよりはマシだと考えたから行動に移した。
色々な事情があって通信で学ぶという道を選び、限られた時間を工面して試験に臨んでいるのは皆同じだろう。黙ってただ試験結果を待っているだけでは他の学生諸君に対して申し訳ないと思ったのだ。

再履修になった場合、試験のためにどのように勉強したらよいのか現時点で目処が立たない。
厄介な科目だ。

誤解が無いよう断っておくが、今まで履修してきた他の科目で同様の問題が発生したことはない。