ロンドン大学通信課程学生のブログ

2022/8 BSc in Mathematics and Economics 修了。2023/10〜 データサイエンス修士課程

総仕上げとAlly McBeal

とにかくひたすら過去問を解いた。
自信はない。
特にFurther linear algebra。
例えば、対称行列の固有ベクトルが一個与えられている問題。
対応する固有値を導くのは簡単だ。同じ固有値の残りの固有ベクトルも簡単に計算できる。残りの固有値と対応する固有ベクトルはどうやって算出する?
固有方程式を解いていたら時間がない。
異なる固有値固有ベクトルは直交している。だから、A-λIのヌル空間がわかっているなら、ヌル空間と直交する行空間の基底こそが導くべき固有ベクトルである。そしてまた、対応する固有値は簡単に出せる。
時間をかけてはいかん。その後に正規直交化だのスペクトル分解だのとまだまだ面倒な問題が待ち受ける。
だいたい、同じ番号の問題に、何個の問題を埋め込むのか。いつまでたっても終わらん。

線形代数の1年目の入門科目は45点だった。3時間ノンストップで面倒な計算を回答用紙に書き殴り続けて45点だった。
機械的な計算に寄り掛かって、もたついたら危険だ。同じ過ちはしたくない。
とはいえ、例えばランクがm未満のm×n行列の逆行列を計算しないといけなかったりするだろうから、機械的な行列の計算も避けられないだろう。
さらに、直和であることの証明とかって、ちょっともう、どうなんだろう。

そんな過酷な勉強の最中、現実逃避のためにAlly McBeal(邦題: アリーmy ラブ)のシーズン1~3を繰り返し観た。
NHKでやっていたのはもう20年前か。
当時は日本語吹き替えで観ていた。
今になって気づいたのだが、オリジナルの英語でも日本語吹き替えでも、印象が全く変わらない。
この印象は、日本語吹き替えのクオリティの高さに対する賞賛である。
コメディドラマはイギリスのものが好きだが、このドラマは自分にとって特別なアメリカの作品だ。シーズン3まで。
よくあれだけ個性的なキャストが実現できたな。ヨーダみたいなジャッジのじいさんとか。ああいう良質な役者さんが見たいのだ。

期末試験が始まる。
恐ろしく厄介な線形代数が。